冥き夕闇のスケルツォのぜったいに間違ってる感想

 なんで……なんで……なんで、芝生プチプチするキリアスがカットされなきゃいけないの……。

 一生懸命にゲーム攻略に励むキリアスが二人とも年相応に見える貴重なシーンなのに、髪の濡れエフェクトがしっとりしてて思わず触りたくなるくだりだってよかったのに……それなのに、なんで……。
 こんなの、間違ってる。ぜったいに、間違ってる……!

 はい。

「劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 冥き夕闇のスケルツォ-」観てきました。
 皆さんは気付きましたでしょうか?
 シヤーヤの街でお風呂上がりにキリアスが芝生プチプチちぎりながら会話する、あの名シーンがカットされてしまったことを……!
 まさか私もこんなに重要なシーンがカットされるとは思っていなかったので、もしかしてキリアスの手首が実は画面外で芝刈りしてたりしないかな、とか期待していましたが、そんなこともなさそうでしたね……。もしかして鎌持ちのミトに芝刈りの役目を奪われてしまったんでしょうか。もしそうなら、特典小説ではぜひそのあたりの補完をお願いしたいななんて個人的には思いますね。
 
 ――冗談はさておき。

 スケルツォ、初日舞台挨拶のライブビューイングで観てきました。
 ぶっちゃけ前回のアリアの時点で、アスナさんの解釈が大きく異なることと、ミトの存在価値がかわいそうなことは明白だったので、今回は期待値最底辺・加点方式での鑑賞スタイルになりました。

 よかったところから先に挙げます。

 ①キバオウ
 キバオウが話し合いの場に登場して、ボス戦の抜け駆け時間を教えてくれて、無銭飲食していく流れめちゃくちゃよかったですね。予想外でした。正直原作のキバオウはプログレ映画のミトに近いところがあるというか、ちょうどよいところにいたから都合のいい役割を押し付けられている感じがあって、原作ではキバオウの感情はわかりにくいと個人的には感じていたのですが、映画内では自分の信念があるいいヤツにちゃんと仕上がっていた感じがありました。私が見た劇場では「あいつ金払ってないぞ」のシーンだけ笑い声が響いてましたし。こういう改変は大賛成というか、むしろこういう調整を他のシーンでも期待したかったんですけどね……。

 ②ボス戦
 アルゴと一緒に戦うのはやはりいいですね。ボス戦はさすがに文章だけでは想像が難しかった点がかなりわかりやすくダイナミックに演出されていて、面白く見れました。ボス戦の戦闘曲「Fuscus the Vacant Colossus」は梶浦さんがライブで相当長いよーと言っていましたが、サントラ見たら約9分ありました。すごい。曲もめちゃくちゃカッコいいですよね。

 そんな感じで、あとのところは減点されたわけではなく、「まあこんなもんだろうな」と思ってたのが概ねその通りだったので、もはや一年前に感じたほどの憤りや悲しみはないわけなのですが、やはりアスナさんの解釈は明確に違うんですね!!

 アスナさん、わたしとしては最初から芯が強く、自分がしっかりあって、共感力が高く、他人を思いやる力がある。そういうアスナさんの根幹の魂に惹かれているからこそ、キリトさんはアスナさんに救われていくし、守りたい、死なせたくないと感じている……と解釈しているのですが、どうやら映画内ではアスナさんは最初は弱い、「普通の」女の子だったが、だんだんと強さを獲得していくという方向で解釈しているみたいです。
 だからキリトさんが全体的に頑張りすぎなのでは?という感じがぬぐえないというか、アスナさんが姫、キリトさんがアスナさんを守り導く騎士みたいなポジションが強まってしまって、やはり原作のバランスの絶妙さを改めて感じますね。
 アスナさんはもちろん原作でもキモイ男に攫われたりするようないわゆる姫ポジションを担わされがちなのですが、その役目をただの「守られる女の子」で終わらせない圧倒的な強さがある。流星のような冷たい硬さと燃えるような輝きが同居する佇まいが彼女に元から備わっているからこそ、キリトさんや我々は強く彼女に惹かれるのだと思うのです。
 それがない状態のアスナさんというのは、他のSAOヒロインたちと変わらなくて、キリトさんは守ろうとするけれども、隣に並び立ち、救われ続ける存在ではない。だからこんなにモヤモヤするんだろうなと思います。やはり対等であってのキリアスで、最初からキリアスは互いに救われあっているし、どちらも隣に並び立つのにふさわしくありたいと互いが思っているから、こんなに好きなカップリングなんでしょうね。もはや映画の感想ではないですが。
 だからアスナさんのキラキラした宝石に目がくらんでしまうところや、おばけが怖いところは、アスナさんの魂の強さをきちんと描いたうえで出してあげてほしかったし、キリトさんが強いけれどそれだけではしんどいんだという描写には、ちゃんと涙を描いてほしかったですね。
 スケルツォ、アスナさんがキリトさんの胸で泣けて弱さを見せることができて、キリトさんがアスナさんの胸で泣けて弱さを見せることができる、そのバランスを私は愛しているので……。

 簡単ですが感想は以上です。
 ライビュ、松岡さんが相変わらずで面白かったですね。
 フルダイブの松岡さんの事故も楽しみです。

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