≪フルダイブ≫現地:感想

キリトさんは花火師だった……ってコト!?

最近連日ブログを書いてて、ここ数年で1番サーバー維持費を活用できてる気がします。くるいろです。


フルダイブ、でっかくてすっげえ気合い入ったイベントでしたね! わたしは現地のなんと1列目で参加してました! ガチ勢みたい!
1列目って経験したことなかったんですが、炎の柱が立ち上がると熱気が伝わる距離で、出演者のみなさんの喉とかカラカラにならないか心配になりました。ステージは暑いと聞くので、いっぱいお水を飲んでほしいです。あと配信用のカメラ機材がめちゃくちゃ視界に入って、意外とでかいスクリーンの映像は見えづらかったですね。まあそっちはアーカイブで見るかと思って、出演者の方の動きとか見てました。

事前の告知でかーはらさんの半年分のスケジュールを食い潰したと聞いていたので「一体まじでなんの話する気なんだ……」と思っていたら、開幕早々!!!両片思い期のキリアスが!!!いちゃついてる!!!

めちゃくちゃ動揺して隣にいる同行者を三度見くらいしちゃいました。しかもなんか当たり前なんですけど、原作のキリアス感が濃厚!! アニメとかメディア展開のキリアスは大衆寄せに調整されちゃうんで、あんなにうんうん悩むキリトさんも片想い全盛期でウキウキアタック中のアスナさんも松岡さんと戸松さんのお声であんまり拝見したことなかったような気がしますが、今回お目見えできて本当に……本当によかった……。

キリトさんがアスナさんの誕生日(確信はない)を前々からアラームセットして6時に起きたのも、プレゼント選ぼうとして悩み散らかすのも、「本人に直接聞いてみるか」って家突撃するのも、無茶振りに応えて花火打ち上げてるのものも、高濃度の原作キリアスでしたね!時系列は例によってへんですが、まあプログレ経たverかなと解釈しました。

特にわたしはオーディナルスケールで100層ドロップ最強武器で無双するキリトさんのことを密かに花火師と呼んでいたので、まさかこんなところで花火の伏線が撒かれるとは思ってませんでした。現実世界に帰ってからもふたりで打ち上げ花火を楽しんでほしいです。

アスナさんがパーフェクトリィにストーカー被害に遭ってるんですけど、家から出られない理不尽を嘆くのではなく、現状を呑み込んで攻略しようとしている姿が本当にアスナさんらしい。でも普通にクラディールには通報されてほしい……。

あと原作1巻や圏内事件と異なる点として、2人が25層の別離の匂わせをするの最高でしたね。25層別離匂わせとキズメルとの別れ匂わせはME17「うわさの副団長さま」や「シュガーリィ・デイズ」ユナリンの最新刊などでしか拝めない貴重なプログレ前提の最新時系列解釈の雰囲気なので、めいいっぱいこの空気を吸っとこうと大きく深呼吸しちゃいました。

パンフレットのかーはらみき対談に「キバオウが大変なことになってしまう(25層)までは書きたいですね」という言及があってホンマかいなと思いましたが、マジでやるなら頼むぞ……たのむ……。

誕生日を結局なんでキリトさんが察せたのかわかりませんでしたが、いつかどこかの時空で補完されるとよいな!ないならこっちで勝手にやっときます!
 
フルダイブ脚本、いくつかのキャラは誕生日を軸に話を展開してましたね。Twitterでかーはらさんが各キャラ誕生年月日を確認してたのはこれのためかと思いました。

余談ですが特典小説「七日目」でキリトさんが住基ネット見なくても誕生日で直葉と血が繋がってないの気付けたじゃん!て言及があって「お、気付いたか!」とびっくりしましたが、多分ここで情報集約してた流れなんでしょうね。指摘してくれてた方々、ありがとうございます。

他のキャラのストーリーもかなり面白い内容でしたね。リーファとシノンの【じつは同い年コンビ①】(②はユウキとシリカ)が警察官、剣道場再興っていうそれぞれの夢を語ってたのとか、リズとシリカの出会いがようやく描かれたのもよかったですし、エギルとクラインの大人の話もそんなの知らないよ!?て情報てんこ盛りで面白かったです。エギルとクラインがキリアスに大きな恩を感じてる話とかね。

特に印象に残ったのはアリスとユイの話。ユイとキリアスが対等ではないということはずっと前から気になっていて、わたしはユイちゃんが【お役立ちAI&気の利くかわいい娘】という立場で描かれ続けるのちょっとヤだなと思っていたのですが、ユイがキリアスの寿命が来ても自らに同じ死は訪れないAIであることに恐怖を抱いているとはっきり描かれたのは、彼女の意志を感じられてよかったですね。

結局アインソフィアの話でモヤモヤすることになるんですが、ここでアリスとユイというふたりが共通項を見出して、お互いの存在に少し救われるのかなりよかったです。

あとTwitterでも描いたんですが松岡さんの演じ分けがすごくて、ユージオの誕プレを迷わずパパッと買ってきてさっと「来年」の話をするキリトさんの心の余裕がある陽キャ感が、アインクラッド時代のキリトさんのナイーブな感じを手前でやってくれていたのでより引き立ちましたね。

声優さんの生演技はやっぱり凄くて、悠木碧さんの1人ボイスメッセージ語りとかも演技力をまざまざと見せつけられました。

まあなので総合するとかなりフルダイブ書き下ろしストーリーは「よかったね〜!!」という感じなのですが、光の感想があれば闇の感想もあるので、続いてモヤモヤポイントに行きましょう。

まあこれは脚本というより存在そのものですが、ミトはやはりちょっと色々モヤリが多かったですね。レイさん呼びがいきなり登場したのはちょっと面白かったですけど。ゲーセンで格ゲーとかやってたような孤高キャラの女子中学生がトラウマをきっかけに生産職に転向して裁縫スキルを磨いて仕立て屋をやってるの、めちゃくちゃわからん……。しかもアスナさんの親友ポジ、お姉さんポジ、彼氏ポジ、相棒ポジを全部ちょっとずつ奪うので、既存のアスナさん周りの関係が好きな人から全然好感が上がらないという不遇なキャラクター設定。キリトさんのこと面と向かって嫌いと言い放ったのに、キリトさんのコート制作者に突然なってるのどういうことなんだ。百合的にも男女ハーレムものとしても解釈できない……。もうあんまり既存のキャラたちと絡ませないでくれ〜と思いますが多分無理ですねこれは。またソードアート・オンラインに新たな歪みが生まれてしまった……。ミトに恨みはないんですけど、まあ流石にちょっとなと。

あとやっぱりアインソフィアですね。
あ、アインソフィアの話の前にアスナさんのほっぺつねって現実か夢か判定しようとするキリトさん見ました? マジで信じられない。夢の中でまでナチュラルにいちゃつかないで!!!!!!ほにゃ、てなるアスナさんかわいかった……。
話戻してアインソフィアは、すべてのフラクトライトが集まる場所らしいですが、この設定を聞いてこれまでのモヤリの正体だった川原礫の死生観をほんの少し理解したような気がしました。

わたしはハガレンとデスノートに自身の死生観を作られたクチなので、「どんなに望んでも死者はもう一度会うことはできない/死んだあとは無になる」という前提がが自分の中でかなり強固にあります。幽霊とかゾンビとか妖怪とか原理上死人が復活するパターンのお話も、生者と明確な境界があるタイプの死生観を好んでいます。

川原さんは結構死の扱いが軽いというか、喪失を描くわりに簡単に復活させたりしますよね。ユウキとユージオはあんなにきちんと喪失の痛みを描いたんだから、死んでからも都合のいいタイミングだけ登場してしまったら、喪失が薄らいでしまうよなあ……とUW最終展開については思ってたんですけど。

多分、あの人は仮想世界というバーチャルワールドに究極的にはそういう魂が永続的に行き来できる空間――アインソフィアみたいなものを求めてるんじゃないかな〜〜と今回思いました。

「魂は旅をする」とか「もう一度必ず出会う」とか、頻出する死の先のポジティブな意味の言葉の羅列をふんわりとしか受け止めてなかったんですけど、アインソフィア的な発想前提にすると「おえーなるほどな」と思えるというか。死の先には絶対的な断絶でも無でもなく、魂の辿り着く場所があってみんなそこで会えるみたいな、バーチャルワールド的な死後の世界を将来的に手にすることで生死の概念を超越するという死生観を、まあ、信仰してる……のかなと思わざるを得ないですね。

もしかして、究極の寂しがりやさん!? わたしは死んだものは死んだままではあるが、遺るもの、託すものはあると思いたい派なので、わりと川原さんと死生観癖は噛み合わないんですけど、そう思うとこれまで描かれてきたモヤモヤポイントがかなり解決するなと思って、あのシーンはかえって客観的に見れました。

いやー色々思うところがありすぎて、ライブの話までぜんぜん紙幅回せないですね。以下、簡単にライブパートの感想まとめます。

梶浦さんのライブは何度か行ってるんですけど、他の方の生歌ライブはほぼ初! 映像と演出と演奏すべて非常に面白く&懐かしく聴けました。このイベント、MCがぜんぜんなかったので、初のMCが梶浦さんだったのはちょっと面白かったです。すごい風で譜面めくれてて大変そうでしたけど……!

※神田さんの話がありますので、見たくない方は飛ばしてください※
 
【ここから】

アーカイブ、先にユナのライブだけ見たんですけど、AR演出すごいですね。会場では左右の画面に多分同じ映像流してたと思うんですけど、上見上げる形になる位置だったんで見るのかなり大変でした。いつか本当にマジカルミライみたいな感じで本当にユナがステージで歌うのを見れると良いなー。
こうすると本当にユナというAIアイドルがここにいるんだと、我々は本当にユナに向かってペンライトを向けてるんだと思えて、同時にどうしても声を吹き込んでくれた、ユナの歌声になってくれた、いまはもう居ない神田さんのことを一緒に思い出さざるを得ませんでした。
そういう感傷はグロテスクだと思います。ユナと神田さんを同一視したくない。物語として消費したくない。でも、ユナが大勢の人の前でこうして歌ってくれたから、まだ神田さんの歌声を生かしてくれていると――そういうふうに、思ってしまいました。すみません。でも本当はもちろん、梶浦さん率いるFiction Junctionと神田さんとでのライブ、見たかったですね。

【ここまで】

そして蒼穹のファンファーレ。マジでありがとう梶浦さんのソードアート・オンライン高濃度イメージソング。MVもめちゃくちゃによかったしライブ前にかなり聴きましたけど、ライブは!! 春菜るなも参戦した9人バージョン!! すごい!! 情報量!! ぜんぜん歌に関する語彙力がないんですけど、めちゃくちゃ圧倒されました。これは本当に現地で聴けてよかったな……。

蒼穹のファンファーレでパン!て飛んできた銀テープ

ふう。感想文としては最長な気がするけどこの辺で締めましょうか。まだ細々思ったところはあるんですが、もし時間あればアーカイブ期間中に実況とかしようかな?と思います。

色々言いましたが、川原さんも声優さんも歌手や演奏者の皆さんもフルダイブの準備頑張った公式関係者もイベントに参加したわたしたちもお疲れ様でした!!! 次の10年があるなんて恐ろしい限りですが、どうか皆さん、これからもお体に気をつけてお過ごしくださいね〜〜!!!

The day before:アンソロ発行に寄せて

プログレキリアスアンソロジー、一足先に我が家に届きました!!

め、めちゃくちゃかわいい……。
びこかさんの表紙イラスト、ハイパーかわいくて何度も眺めてましたが、改めて本になると画面上で見るより何倍も色鮮やかで、デザインもスーパーオシャレ!! 印刷映えする刷り上がりになりました。
中身も見た限りは事故なくきれいに刷れていてひと安心です。
改めて、表紙イラストを描いていただいたびこかさん、参加いただいた執筆者のみなさま、装丁デザインやサイトデザインを引き受けてくれた友人、そして素敵に仕上げていただいた印刷所のみなさま、作業を手伝ってくれたたくさんの方々、この場を借りてお礼を述べさせていただきます。本当にありがとうございました!!!

いまでこそ個人誌を作ったりアンソロジーの主催をしたりしているわたしですが、昔はキャラクターやカップリングにハマるということがあまり得意ではなく、二次創作は見ることも描くことも興味が薄いオタクでした。
SAOはアニメから入りましたが、本当にカップリング的な読み方に疎く、初見時は自分が感じた何かを「好き」という感情だと気づくことができませんでした。
だから、原作小説を読み、プログレを読み、WEB版での展開を知り、皆さんが描いた二次創作におそるおそる触れるうちに、少しずつ「この二人が好きだな」「こういうところが好きだな」という自分の気持ちを、整理して理解できたように思います。
とくにプログレッシブシリーズ「昏き夕闇のスケルツォ」本編などは、当初川原さんのWEBサイト「WordGear」で「夏休み企画」と題して無料で誰でも読める形で連載されていて、更新されるたびに呻きながらみんなで感想を呟いていたのは非常に懐かしいですね。
そうしたゆるやかなつながりのなかでわたしのなかでキリアスへの愛が形作られたことは、大袈裟な話ではなくわたしの人生的にものすごくドデカい影響を及ぼしていて、キリアスに出会わなければ、そしてみなさんが紡いだ物語がなければ、知らなかった世界がたくさんあります。

明日は11月6日。キリアスが同じ運命を背負うことになったはじまりの日。ふたりがあの世界にリンクしたことから始まったこの軌跡を、みなさまとともに辿れることに祝福を。

そういう重い念と感謝を込めた「つながり」がテーマのプログレキリアスアンソロジー「Connect」です。

いやーーホントに形になってよかったーーーー!!!
楽しんでいただけたら幸いです!!!よろしくお願いいたしますーーー!!!!!

冥き夕闇のスケルツォのぜったいに間違ってる感想

 なんで……なんで……なんで、芝生プチプチするキリアスがカットされなきゃいけないの……。

 一生懸命にゲーム攻略に励むキリアスが二人とも年相応に見える貴重なシーンなのに、髪の濡れエフェクトがしっとりしてて思わず触りたくなるくだりだってよかったのに……それなのに、なんで……。
 こんなの、間違ってる。ぜったいに、間違ってる……!

 はい。

「劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 冥き夕闇のスケルツォ-」観てきました。
 皆さんは気付きましたでしょうか?
 シヤーヤの街でお風呂上がりにキリアスが芝生プチプチちぎりながら会話する、あの名シーンがカットされてしまったことを……!
 まさか私もこんなに重要なシーンがカットされるとは思っていなかったので、もしかしてキリアスの手首が実は画面外で芝刈りしてたりしないかな、とか期待していましたが、そんなこともなさそうでしたね……。もしかして鎌持ちのミトに芝刈りの役目を奪われてしまったんでしょうか。もしそうなら、特典小説ではぜひそのあたりの補完をお願いしたいななんて個人的には思いますね。
 
 ――冗談はさておき。

 スケルツォ、初日舞台挨拶のライブビューイングで観てきました。
 ぶっちゃけ前回のアリアの時点で、アスナさんの解釈が大きく異なることと、ミトの存在価値がかわいそうなことは明白だったので、今回は期待値最底辺・加点方式での鑑賞スタイルになりました。

 よかったところから先に挙げます。

 ①キバオウ
 キバオウが話し合いの場に登場して、ボス戦の抜け駆け時間を教えてくれて、無銭飲食していく流れめちゃくちゃよかったですね。予想外でした。正直原作のキバオウはプログレ映画のミトに近いところがあるというか、ちょうどよいところにいたから都合のいい役割を押し付けられている感じがあって、原作ではキバオウの感情はわかりにくいと個人的には感じていたのですが、映画内では自分の信念があるいいヤツにちゃんと仕上がっていた感じがありました。私が見た劇場では「あいつ金払ってないぞ」のシーンだけ笑い声が響いてましたし。こういう改変は大賛成というか、むしろこういう調整を他のシーンでも期待したかったんですけどね……。

 ②ボス戦
 アルゴと一緒に戦うのはやはりいいですね。ボス戦はさすがに文章だけでは想像が難しかった点がかなりわかりやすくダイナミックに演出されていて、面白く見れました。ボス戦の戦闘曲「Fuscus the Vacant Colossus」は梶浦さんがライブで相当長いよーと言っていましたが、サントラ見たら約9分ありました。すごい。曲もめちゃくちゃカッコいいですよね。

 そんな感じで、あとのところは減点されたわけではなく、「まあこんなもんだろうな」と思ってたのが概ねその通りだったので、もはや一年前に感じたほどの憤りや悲しみはないわけなのですが、やはりアスナさんの解釈は明確に違うんですね!!

 アスナさん、わたしとしては最初から芯が強く、自分がしっかりあって、共感力が高く、他人を思いやる力がある。そういうアスナさんの根幹の魂に惹かれているからこそ、キリトさんはアスナさんに救われていくし、守りたい、死なせたくないと感じている……と解釈しているのですが、どうやら映画内ではアスナさんは最初は弱い、「普通の」女の子だったが、だんだんと強さを獲得していくという方向で解釈しているみたいです。
 だからキリトさんが全体的に頑張りすぎなのでは?という感じがぬぐえないというか、アスナさんが姫、キリトさんがアスナさんを守り導く騎士みたいなポジションが強まってしまって、やはり原作のバランスの絶妙さを改めて感じますね。
 アスナさんはもちろん原作でもキモイ男に攫われたりするようないわゆる姫ポジションを担わされがちなのですが、その役目をただの「守られる女の子」で終わらせない圧倒的な強さがある。流星のような冷たい硬さと燃えるような輝きが同居する佇まいが彼女に元から備わっているからこそ、キリトさんや我々は強く彼女に惹かれるのだと思うのです。
 それがない状態のアスナさんというのは、他のSAOヒロインたちと変わらなくて、キリトさんは守ろうとするけれども、隣に並び立ち、救われ続ける存在ではない。だからこんなにモヤモヤするんだろうなと思います。やはり対等であってのキリアスで、最初からキリアスは互いに救われあっているし、どちらも隣に並び立つのにふさわしくありたいと互いが思っているから、こんなに好きなカップリングなんでしょうね。もはや映画の感想ではないですが。
 だからアスナさんのキラキラした宝石に目がくらんでしまうところや、おばけが怖いところは、アスナさんの魂の強さをきちんと描いたうえで出してあげてほしかったし、キリトさんが強いけれどそれだけではしんどいんだという描写には、ちゃんと涙を描いてほしかったですね。
 スケルツォ、アスナさんがキリトさんの胸で泣けて弱さを見せることができて、キリトさんがアスナさんの胸で泣けて弱さを見せることができる、そのバランスを私は愛しているので……。

 簡単ですが感想は以上です。
 ライビュ、松岡さんが相変わらずで面白かったですね。
 フルダイブの松岡さんの事故も楽しみです。

眠れぬ夜のユナリンⅥ感想

 眠れぬ夜に感想文〜。
 というわけで、「ユナイタル・リングⅥ」の感想です。
 なんか始まったばっかりの新シリーズのような気がしてましたけど、気づいたら6巻目なんすね……早い……。
 今回はサクッと項目ごとに行きます。

 ●全体
 前回より話が動いた!(当社比)
 キリトさんが宿題がある普通の高校生やりながら、星王扱いされてるのが良い。現実と仮想世界に忙しなく向き合いながら大人になるんだよ。
 
 ●あべしの絵がうますぎる
 Twitterでもたびたび言ってますが、abec先生の絵がここ数年うますぎます。アスナさんのお顔、あまりに良すぎてガン見しました。アスナさん以外もめちゃくちゃ目を引くイラストで、「絵力」ってこういうことなんだなと思いますわね……。

 ●キリアスについて
 公然とイチャついてた。
 キリトさんがアスナさんにサッとダイブ後に水渡してるのとか「疲れただろ。早めに寝なよ」「無理はするなよ」とか気遣いをしてるの、こなれてきた恋人感があってワァ!てなった。付き合ってるじゃん。私も車の運転手のポジションから2人を拝みたかったよ。
 あと菊岡に対して「アスナの共感力を見誤ったな」って後方彼氏ヅラしてるのと、菊岡をアスナが物理的に吊し上げるのは現実世界では難しいだろ……と思ってるのもよかったですね(※吊し上げました)。キリトさん、アスナさんの今知ってる面も相当好きだし、まだ知らない一面も好きになれるよ。二倍でお得ってコト!?
 あとログハウス改造の件について話した時も、すごいいちゃついてましたね。ユイ誘拐のところもそうですけど、なんか言葉少なく交わす絶大な信頼感の見せつけ、あまりに高度なイチャつきでよかったです。原作の味がしました。
 あとプログレ好きとしてはやはりキズメルの話が出たのはでかかったですね。リュースラのダークエルフ、出るのか……。死者復活は嫌い勢なんですが、新生アインクラッドがある以上設定的には出てもおかしくないんですよね。キズメル。まあ彼女がなんでそんなに高度なAIなのかとか、なんでキリアスだけ生存ルートできたのかとかはプログレ本編でも語られてないですけど。「三年半も昔にどうにか受け入れた喪失の悲しみ」とか書かれてて、これからのプログレキリアス……という気持ち……。早く新刊出てくれ……。
 
 ●キリトさんについて
 プロゲーマーという選択肢がキリトさんの口から出てきたの、2022年に書かれた感がありました。キリトさんの進路希望、やる側より作る側なのについての具体的な話が出てきたのはよかったです。
 プロゲーマーだったり実況だったり、ゲームを仕事としてプレイする人たちが身近になった現代で、「まっとうなゲームじゃ死に物狂いになれない」という理由でプロになる資格がないって思うの、すごい話ですよね。キリトさんの進路希望にちょっと立体感が出ててよかったです。
 あと両親を心配させないようにちゃんと帰宅時間を守ろうとしててそれも好感度高かったです。ユナリンのキリトさん、毎回バランスが絶妙。

 ●アスナさんについて
 アスナさん半年後には家出るかもしれないって言った!???
 世田谷暮らしで関東圏の大学行くなら一人暮らしのメリットなさすぎるからこれキリトさんと……同棲……する???まだ早い??? なんか18歳になったら結婚できるのでワンチャン結婚したりしそうだなとか、特にフラグはないですが勝手に思いました。現実の結婚はプラグマチックとは言い難い側面も多いけど、ある程度権利が増えますしね。キリアスの結婚観を最近すごい考えてるんですが、ロマンチック&プラグマチックという、実用面と感情面両方の側面から結婚を選択したのが好きなので、そういうところが描かれたりするといいなーー。描かれなかったらこちらで描きます。
 私がユナリン読み続けてる動機のひとつにアスナさんの進路を知りたいというのがあるので、早く具体的に教えてほしい……。猫型ロボットを育てることになったり色々な役目を課せられてて大変そうだけど……。
 これも何度か言ってますが個人的にはフルダイブ技術方面にしても社会倫理っぽい分野か医学っぽい分野で、開発側じゃなくて応用側に進んでくれるといいなと思うんですけどね。アスナさんの経験的にも。キリアス、どっちかがどっちかを支える構図になってほしくないので、どちらもやりたいことができると老婆心ながら嬉しいです。

 ●ロニティ復活と天命凍結について
 なんか可能な限り倫理観と葛藤を補足しようという意思は伝わったのと、子孫ができてるなら結婚してて子を成したんだねってことを割と触れていたので前回ほどよりはモニャモニャ……という感じは少なくなった。説明された内容を理解できたかは怪しいけどね!
 まああと割と他の人も天命凍結復活がありそうな感じがしたので、なんかもういいか……となったのもある。
 究極のアンチエイジングすぎるよ天命凍結術……。

 私の星王星王妃の二次創作的な関心がそんな高くないんであんまりテンション上がってないんですが、在位とかざっくり歴史がわかったのよかったですね。200年好き放題妄想期間が終わってしまいましたが……。

 そんなわけで、今巻は結構面白かったのではないでしょうか! あとがき読んでて気付きましたが、川原礫の2022年の前半のスケジュールを食い潰したフルダイブイベント、全体3時間もあるらしいですね。マジで何する気なんだ……。

AOSAO感想

ブログをうっかり手放してしまったりしてアワワとなっていたのですが、無事に取り戻せたので記念にAOSAOの感想を書きます。

アニメ10周年特別企画、THE ART OF SWORD ART ONLINEに行きました。

なんかぶっちゃけ7月はかなり予定詰まっているうえに別件の原稿があったりして土日行くの無理だなと思っていたのですが、フォロワーさんからの評判を聞いて平日に滑り込むことに。

結果として、行って良かったなと思いました。
なぜかというと、abec先生の描き下ろしイラストがすごかったからです。

いや、展示自体もめちゃくちゃキュレーターさんのセンスが良くて、見せ方や空間の使い方が非常に面白く、終始「おお…」ってなっていたのですが、ビタリと足が止まったのは、本展示へ寄稿された描き下ろしイラストが大きく印刷されていた部屋の、abec先生のイラストの前。

このイラストよ。

いや、何……………………………………?

イラストが目に飛び込んできた瞬間、普通に「ええ~~~~……?」って声を発してました。平日の人が少ない時間帯でよかった(周りに誰もいなかった)。

キリトさんの中に今まで出会ってきた人たちがたくさんいて、ひとりひとりがキリトさんを構成する大切な存在になったんだなと一目でわかるシンプルなコンセプトのイラスト。でも、目の部分に幼馴染の夕景が来るようになっている演出や、オレンジ色に燃える光彩が印象的で、既存イラストの再構成がうますぎます。

何よりキリアスクラスタ的には、これはおそらく描き下ろしイラストのアスナさんの存在の大きさと、神々しくも美しい血盟騎士団衣装の姿にすさまじく心を乱されました。なんていうか、キリトさんの中にあるアスナさんの姿って、こんな感じなんじゃないかと思わせる圧倒的な説得力。何時間でも眺めていられると思いました。すごすぎる。

昔のabec先生の絵もめちゃくちゃうまかったのですが、ここまで鬼気迫るほど感情は宿るようになったのってここ数年のイラストからな気がします。なんでこんな絵が描けるんだ。

あまりに衝撃的すぎて、若干放心しながらこのイラストのグッズをふらふらとカゴに入れていました。でも会計したら値段が安すぎてびっくりしました。

はあ、BIG LOVE……帰りにあんみつ食べました。

平熱気味な星なき夜のアリア映画の感想

 

お前は本当によ〜〜〜〜れき〜〜〜〜
新キャラ投入提案したのお前なんか〜〜〜い!!!!!!(パンフより)

ていうかしれっと原作本編に合流させようとすんな〜〜〜〜!!!!!!!!!!(パンフより)

はい。


不安8割と期待2割でドッキドキ!な絶賛公開中『劇場版 ソードアート・オンライン プログレッシブ 星なき夜のアリア』さっそく観ました! わーい!

「思ってたほど悪くはなかったけど2回目観たいほどではない」

そんな感想を信頼できるフォロワーさんから仕入れていたキリアスクラスタのわたしは「そんならまあならいいかな…!?」と比較的許容する気持ちで観てきまして、実際まあ概ねそんな感想で劇場を出てまいりました。

注意書きとして、この感想は批判的な意見も好意的な意見も両方ありますが、基本的にはやや批判的な意見が多くなっています。そんなにガチギレテンションじゃないですが、超肯定派の皆様は気をつけてください。

また、批判的な意見に賛同だぜ!って皆様も、とはいえこれが公式が出したプログレ映画の「解」のひとつなので、みんな気に入っても気に入らなくても、作った人を公に中傷したり公式に凸したりするのはやめような! おねーさんとの約束だ!

まず前提として、『劇場版 ソードアート・オンライン プログレッシブ 星なき夜のアリア』(以下、映画プロアリ)は、キービジュアルの通りキリトとアスナとオリジナルキャラクターのミト、3人が構成要員として欠かせない映画になってます。

時系列順に感想を言うより、3人についての感想をまとめてから総評をする方が手っ取り早くまとまりそうなので、そんな感じでどうぞ。

キリトさんについて


お前の解釈が一致するんかい!!!!!

正直PV時点では登場自体が危ぶまれたキリトさんですが、普通にガッツリ登場してきました。

というか個人的には原作ほぼまんまです。セリフ内容も印象的にも。アニメのキリトさんちょっとカッコつけというか原作にあるナイーブさはかなり失われてる印象があるんですが、映画プロアリのキリトさんはちゃんと! カッコ悪い!(笑)
かなり童貞みが高くて個人的にはポイント爆高です。みかんをあげようね。
剣を鞘に戻せなくてチャレンジするけど結局戻せなかったり、「町まで送るよ」って言ってるのに返事ないから「あ……これマップデータとポーション」って提案内容変えてるの、まさか、貴様、中学2年生か……??? コミュ力激低キリトさん、何だか懐かし愛おしいですね。松岡禎丞全体的に演技うますぎありがとう。


あと攻略会議で距離がめちゃくちゃ遠いのと、お風呂場を案内して「じ……じゃあ……ごゆっくり……(?)」て戸惑うキリトさん、お前お前!! お前なんだよな〜〜こんにちは!
というか、パンフにも記載されていたんですが、キリトさんなんか華奢だと思ったら、実際華奢めに意識して描いてたみたいですね。なんで!? なんで中二キリトさんの解釈だけそんなに細部まで調整してきたの!? 元主人公だから!?(主人公です)

アスナさんについて


解釈が……合わね〜〜〜〜!!!!!!!!!
誰がアスナさんのことをまもるんだ〜〜〜〜ウオ〜〜〜〜おれだおれだおれだ〜〜〜〜

荒ぶってしまいましたが、アスナさんの解釈は「ンン……そうですか……」となるシーンが多かったですね……。

まず主人公として据えるなら、いきなり着替えシーンをお色気として提供する浅はかさで-10000点というかんじ。
アスナさんをエロい目で見たいんだぞ〜〜!!!という欲望が強すぎる。

クリームパンを性的に描写したのは結構ダメで、お風呂だってクリームパンだってアスナさんはそれを生きるために必要だと気付かされるアイテムとしてめちゃくちゃ大事なのに「やった〜すけべシーンだ〜」ってやり口にしたらそれはいつもと一緒でしょうが〜〜!!!!!!

男性主人公としているならまだしも、女性主人公にするならそういう外側の「消費したい人たち」の視点は極力抑えないとぜんぜん没入出来ないし、何より誰もアスナさんの「中学3年生」性を守ってくれないんだ、てしょんぼりしちゃいました。キリトさんの中学2年生っぷりを大切にするなら、アスナさんだって等身大の中学3年生なわけで、胸を出したりお尻を突き出したりするのは、そういう等身大からは外れているでしょ。アスナさんはモデルでもアイドルでもなくて、受験頑張るただの優等生やったんやぞ。
ほんまに、OSのときの慎ましいエロどこに置いてきたんや。

あと解釈違いが多いから箇条書きするけど、

〈現実世界〉

  • ご飯の時間、意味もなく遅刻する
  • 屋上でゲームする
  • 制服のスカート丈短すぎ
  • 2位を淡々と受け入れてる

〈仮想世界(キリトと会う前)〉

  • 美味しいご飯を食べてる(多分カリオストロパロでスパゲティもぐもくしてる)
  • ゲームのことをミトにひととおり教えてもらいすぎ
  • 守られ系ヒロインになっている

 

基本的に映画プロアリは、原作でのキリトさんの役割がミトに奪われるという構図になっているんですよね。
ここがかなりミトというキャラにとってはかなり可哀想な部分なんですけど、まあそれはミトのところで触れます。

アスナさんは仮想世界での身体なんてただのポリゴンで偽物だと思っていて、それがキリトさんとの出会いで仮想世界で自分を大切にしたり(ごはん、お風呂)、無駄なことや息抜きの意味を知るようになっていきます。
だからゲームやっててごはんに遅刻しちゃうような一面がアスナさんに芽生えるのはSAOクリア後だと思うんですけどね〜。

映画プロアリはキリトさんとやるはずだったことをミトとアスナさんが中途半端にやってしまってるから、ご飯もお風呂も剣もキリアスとしては意味が薄れちゃって違和感でしたね。謎にわたしは寝取られた気分でしたけど、みんなはどうでした……?

本当は現実と仮想の違いと、受験戦争とゲーム競争の対比でアスナさんを描いて欲しかったな〜。

正直、描写をがんばればこのテーマでドラマを立てられたのでは? と思わなくはないんですが、今回そうしなかったのは、おそらく根本に「アスナさんは弱かったけど、辛い経験を経て頑張って強くなった」という成長をベースにしたキャラクター解釈があるからかなと推察してます。
(パンフで監督も「アスナさんは意外と繊細というか、思ったより強くないんですよね」と語っています)

勝手にそうだと決めて話を進めるんですが、

〈公式アスナ解釈 イメージ例(雑)〉

弱かった

辛いことがあった

頑張った

強くなった

 

上記のように考えていた場合、アスナさんの物語としてプログレを再編する際、先ほど挙げた解釈違いが描かれてしまったことにわりと納得ができます。

キリトさんが出会ってるアスナさんをある程度強い状態になっていなきゃいけないと制作陣が考えていたなら、その前の状態である弱いアスナを知る人物がいて、アスナさんは「成長」しなきゃいけなかったし、成長のために辛い出来事を起こすきっかけを、ミトが与えなきゃいけなかったのかもしれません。

でもそれってすごく違和感ありますね。物語のためにミトもアスナも利用されてて。

アニメのポケモンでサトシが新しい地方に行くたびに弱くなるみたいなご都合感。

ところでわたしの中でアスナさんって「どんなときも強くあろうとする、かわいくてカッコいい女の子。だけど怖いものもあるし、弱いところもある」なんですよ。


かつては弱かったけど、成長して強くなったという女の子じゃなくて、強くて弱い、弱くて強いが並列してる女の子。伝わるかな、これ。
成長して割合は変わっても、アスナさんのなかでその要素が消えてるわけじゃなくて、表出しにくくなってるだけというか。

〈わたしのアスナ解釈 イメージ例〉

強い/弱い|臆病/勇敢|素直<素直じゃない

強い>弱い|臆病<勇敢|素直>素直じゃない

 

アスナさんって真逆の要素をいつも含んでいて、時代でその割合が変わっていっているから、要素の説明がしづらいんです多分。だから原作者がキャラ弱いかも?とか言い出すわけです(パンフ参照)。

アリシアニメ荒れ荒れパラダイスの時も思ったけど、公式と最も見解が不一致な箇所なんだなと改めて感じました。
アスナさんはアリシの時だって強くあろうとしただけであって、決して強くあるのがもう当たり前な女の子ではなかったんだよ、と。だれかが頑張ったね、ありがとうって言ってあげるべき存在だったんだよ、と。

まあつまり…………おれの解釈するアスナさんを守れるのはおれだけだ!!!!!ってことですね!!!!!ウオ〜〜〜〜!!!!!!!(???)

個人的にはアスナさん解釈が深まって、一周回って超スッキリしてます。
解釈違いを見せてもらった方が、解釈が深まる性質なので。てへぺろ!!

ミトについて


死なないんかい!!!!!!!!!!

最初にも書いたけどかーはられき、やめろ、また時空を捻じ曲げようとするんじゃない……せめてユナリンで出そう、プログレはやめよう流石に。

ミトは本当に作品内外ともにめちゃくちゃ可哀想な立ち位置になってしまいました。
個人的にはキャラが好きとか嫌いとかじゃなくて、物語のためにご都合で生み出されたキャラクターが、誰からも必要とされてない状況を生み出してしまった事実が結構残酷でキレてます。入場者特典で「ハズレ」と思われてしまう残酷さよ。10年以上愛されてるキャラクターと同列にぽっと出を並べようと思った発想は、商売的にもキャラクター道徳的にもちょっと反省してほしいな〜。

ミトはアスナさんの成長を見せるために、アスナさんの目標に「なれない」キャラクターとして扱われていて、それが本当にもうかわいそう。

全体的にやはり描写の説得力が足りないなと思うけど、以下違和感を箇条書きに。

  • 成績は1位だけどベータ時代は2位(キリトさんに追いつけない描写がある)を描いた意味
  • プレイに追いつけないほど孤立したコミュニケーションスタイルだったトラウマ結局何…?(アスナに「そんなこと言わないで」と言うの、単なるわがままに聞こえそう)
  • アスナさんを見捨てる&フレンド解除のワケ(ミトのプライドとか責任感とかは特に示されてなかった、ただ見たくないってだけ?)
  • ミトは孤独、アスナさんはコミュ強の対比の意味
  • まあ別にいいんだけど黒鉄宮にアスナさんの名前線引かれてるか確認しに行ったらわかるくない…?

いや本当に並べてみても、嫌な言い方なんだけど劣化キリトさんなんだよね。
「キリトさんの女版」(パンフ参照、これも嫌な言い方だと思う)としてキリトさんの役割を奪う意味もあんまりないし、キリトさんの女版としてアスナさんに捨てられる(?)意味もあんまりない。だったらもうどっちかだけのほうがいいじゃん。これがMMORPGの醍醐味、リソースの奪い合いってやつか〜!?このこの〜!!(バカ!)

あとミトが百合的に刺さる感じになってるのかな?て若干思ってたけどあんまそんなことなかったね。1位2位みたいな順位付けを二人でしてるくらいだから『リズと青い鳥』みたいなぐずぐずした女同士の感情やるのかと思ってたけど。(余計にアスナさんを2位に落とした意味)

アスナさんは最後「キリトの中に目指したいものを見つけた」的なこと言うんだけど、原作でお風呂とかクリームパンとかにめちゃくちゃ意味があるのに対して、映画プロアリでキリトさんしかできなかったことは、ミトの行動をフォローしたみたいなやつと、ビーターのくだりくらいなので、アスナさんが目指すもの(キリトさんにあったもの)って多分、共助とか連帯とか利他的であるってことが追加されてるなって思ったんだよね。

でもさあ、本編でそこまで触れ切れてないけど、多分、映画プロアリのテーマのまとめとしては、人間には利己的な面も利他的な面もグラデーションになってて、どっちも時々によってありうるってことを、キリトさん(クラインは助けられなかったけどアスナやベータテスターを救った)、ミト(アスナを助けたけどアスナを助けられなかった)、ディアベル(みんなをボス部屋まで指揮したけどLA取りたかった)の3人の対比で描くかんじになりそうだったな?と思ってて。

だとしたら…………

アスナさんがミトを振る意味がないんだよな…………。
一緒にゲームクリア目指せば…………?ていう…………(ミトもコミュ力低ソロプレイヤーぽいやろパーティー入ってたけど)

いや別にキリアス推し的には一緒に行かなくていいしウインドフルーレお前が渡すの!?またキリトさんのやること奪いおって!て感じだけど、物語的に見たらわざわざ離別する意味ない……なくない!? そう思ったけどありそうだったら教えてください。

映画制作する上でやっぱり気になったのは、ミトが嫌われる立ち位置になってしまうのわかってたんだったら、それを覆すくらいの圧倒的な説得力で彼女を人気者にしてあげないとかわいそうだよ。絶対この物語に描かれるべきだったなって思わせてほしかったよ。

わたしは物語の都合に必要以上にキャラが振り回されてしまう現象を「川村元気現象」と個人的には呼んでいて、映画プロアリはそうなってしまってるなーと思いました。川村元気を知らない人は『映画ドラえもん のび太の新恐竜』を観たら醜悪さがわかる、たぶん。(川村元気が脚本をやっている映画)

あ、意外性的にはミトが大柄おっさんのアバターだったのはちょっと好感度高かったです。

総括 まとめ

「思ってたほど悪くはなかったけど2回目観たいほどではない」

これに尽きますね(こんだけ長々と書いて!?)

キリアスはある!でもアスナさんは解釈違い。キリトさんは大体いい感じ?
ちなみに私はキリアス推し3人で連れ立って観に行ったのですが、劇場出た瞬間に「キリトさん!?w」てなってました。

作画は良かったり微妙だったりしました。でも立ち絵よりは悪くない。なんで立ち絵いつも微妙なんだ。がんばれ。

戦闘シーンは頑張ってるところは結構すごいぞ!

あとアスナさんよりキリトさんの作画の方がよく感じた。だからなんでなんだ。

アスナさんはパスワード入力したらもらえる画像がかわいい。うう。さまざまな年代のアスナさん……感想に書きそびれたけど結城兄ついにビジュアルと声ついたのはよかったね。

あとサントラ!!!ボス戦の曲めっちゃ良かった〜〜〜〜買います。既存曲アレンジもよかった聴くの楽しみ〜!!!

あれっアルゴ姐さん出てくるんか……ていうか「なんでや!」はキバオウなのか……なんでなんや……ていうかジョーも出てるんや……と思ったら、2022年スケルツォって出てて「ハ!?????????」てなっちゃった。

スケルツォ!??なんで!?2〜4層、どこいった?たべた?

とりあえず作画もうちょい中学生っぽくして欲しいのと(いっそabecによせてゆゆゆみたいにしてもいい)アスナさんは弱かったけど強くなったて解釈を改めて欲しいのとミトは出さんでええよとおもっもるけど、どうかな〜〜!!

まあなんにせよ展開が続くのはありがたいことよ。別に今回の映画が単品でめっちゃ良かったわけじゃないけど、なんかいろんな展開自体はメディアミックスで起きるからね。OSみたいなのはやっぱ奇跡なんやなって感じだな。まああとかーはらさんは信用ならんけど、それは元からやし!!

個人的にはプログレキリアスぬいがめちゃくちゃかわいすぎてありがとう!ビバ!劇場物販!て感じ。

とりあえず無事観れて感想も吐き出せてスッキリした〜〜〜〜!!!

皆様良きキリアスライフを〜!

きゃわわ〜

焦熱のラプソディの超ネタバレする感想

そっか〜〜〜〜キリトさんもとうとう吸血鬼になっちゃったか〜〜〜〜まあ昔から俺が夜だ! と言わんばかりの黒アピだったし仕方ないね〜〜〜〜これで本物の夜型人間だ〜〜わ〜〜〜〜い

キリトさん、吸血鬼(夜の民)になっちゃった。
なんで??????あまりの面白展開に笑ってる。

灼熱のラプソディ下、思ったよりキリアス抑え目というか口絵のシーンでマックスなので、致死量を受けてもうかかなくてええわとはならず、ある意味良かった(よくない)。

全体の感想としては、いままでの中で一番クエスト内容を純粋に楽しめたというか、なんか6層のときはサイロンとかパイサーグルとか知らんおじさんの話やしようわからん…と言う感じで読み飛ばしてたのだけど、今回はニルーニル様もキオもちゃんとかわいくてよかった。死ななくてよかったねニルーニル様。
珍しくコナン映画みたいな感じで、最初にばら撒いたアイテムとか要素を伏線として後半に回収するみたいたこともやってましたね。かーはらさんは比較的行き当たりばったりの書き方するから珍しいなと思った。
最後のナイトプールでまたハーレムだよ!と思ったけど、よく考えたらエギルたちもいるのでギリ!男女率の均衡守られたし。水着かわいい。ニルーニルクエストとボス攻略とカジノとビーチをいい感じにリンクして描けてて、よかったのではないでしょうか。でも《スノーツリーの蕾》のドロップ情報もらってなくねアルゴさん……?

キリアスとしては、キリトさんのアスナさんへの絶対的信頼度がありえんほど高まっていて驚いた。
「もしここにアスナがいたら、絶対にそうしようとするからさ」とか「やっぱりアスナは俺より大人だな……」とか「根拠は提示されなかったが、素直にそのとおりだと思えて〜」とか。キリトさん、この辺で既にアスナさんへの想いは完成されてるというか、アスナさんが綺麗すぎて十秒以上見入ってるのもう現実世界のキリトさんとなんも変わらんやんという。ビーチで慌てて「綺麗だなーと思って」って言うの何にも言い訳できてなくてウケる、もっとやれ。

モンスター闘技場賭け前の仮面ドレスアスナさんが、マジでえろすぎて泣いた。
このシーンアスナさんがハイヒール履いてるからキリトさんより数センチ背も高くて、それで自然に腕を絡めて「こういうものなの」とか言われたらキリトさんじゃなくても精通するよ。

ていうかキリトさん「お似合いですよそのドレス」とか割と早いタイミングで言える時点で、もはや圏内事件時よりアスナさんのこと意識してるんですけど! ご機嫌斜めなアスナさんかわいい。付き合ってないの? なんで??

今回アスナさんに励まされるシーンが多いけど、励ましの言葉に毎回身体接触(手を握る)などがお決まりになってきたの、一ヶ月前は小指しか触らせてもらえなかったのに!と思うとすごい。急進展。
なんかこの辺手を繋ぐのもそうだけど、めちゃくちゃ耳とかを近づけ合っててえろかった。ふたりとも……気づいてますか……? こういう他に真面目にやることがあるときに、自然にイチャつくキリアスが性癖です。

あとキリトさん、本人が自覚しただけあって、めちゃくちゃ独占欲強くなってて笑う。「正直なところパートナーのそんな姿を攻略集団の荒くれ者どもに見られたくはない」って何????? そんで自分は見ても良いと思ってるの何????? アスナさんから「あなたから丸見えでしょ!」って言われて「そりゃそうだ」と思う件も良すぎる。一生やっててね。

そして例の吸血鬼化の件だけど、まさかここで次巻に引っ張るとは思わなかった。
読み終わったあと「え……吸血鬼キリトさん×人間アスナさん公式!???????」って叫びそうだった。

キリトさん、せっかく今層でマリン衣装にお着替えしてブラッキー脱却したかと思ったのに「夜の民」になるとか面白すぎるし、「アスナは夜きっちり寝たいだろうからこれでアスナにコンビ解消を迫られても文句言えないな〜」と思ってるのやばすぎる。さすがアスナさん陽だまり過激派だけのことはある。

あとアスナさんが「わたしも夜の民になりたいって言ったら血を飲んでくれる?」ってニルーニルに聞くくだりよかった。キリトさんはアスナさんの陽だまり過激派だから、絶対アスナさんを太陽の下を歩いて欲しいと思ってるだろうし、自分が暗いところにアスナさんを独占することに罪悪感を常に抱えてると思うんだけど、アスナさんはそういうキリトさんのウジウジした葛藤を飛び越えて、当たり前のように隣にいてくれるんだよね。

吸血鬼×人間パロ、無限にできそうだけど、とりあえずキリトさんがラフコフにニンニク攻撃(?)食らってほしい。
それで瀕死のキリトさんにアスナさんがとっさに自分の血を飲ませようとするけど、そんなことしたらアスナさんも夜の民になってしまうから絶対に飲みたくなくて拒むみたいな展開やってほしい〜〜!!!!たのむ〜〜〜〜!!!!!

もしくは誰か描いてください……。

あと次の巻、一年以内に出てほしい……ね……

三年ぶりのプログレ新刊に涙する感想

長かった……ようやく……ようやく君に会えた……。

というわけで、みんなが首を長くして待ち望んだSAOP7巻がようやく発売されました。

キリアスは時代や世界によって関係性が結構違っていて、そのどれにも代えがたい魅力がありますが、プログレキリアスの魅力はなんといっても付き合っていないということです。これで!付き合っていない!!マジ!?仲良すぎ!?もしかして付き合ってる?(以下、無限ループ)

さて、ご存じの方が多いとは思いますが、SAOPは6巻まで九里先生のブログでWEB連載してから書籍化という流れでした。そのため連載企画をやっている間は何千文字かが不定期に(しかしかなり高い頻度で)更新されて、そのたびに騒ぐのがわれわれの恒例行事だったのですが、映画化の影響か今回WEB連載はありませんでした。

ぶっつけ本番で……大量のプログレキリアスを浴びる……。

そんな経験はキリアスにハマってからしたことがありません。大丈夫なのでしょうか。読んだ後ひとりで踊りだしてしまわないでしょうか。
期待と不安を抱えながら発売日前日にkindleで予約購入をしておきました。

余談ですが我が家は家にSAOオタクがいるので、普段は彼の読後、わたしに順番が回ってくるのですが、今回ばかりは待ちきれないので電子書籍で読んでしまいます。

三年ぶりのプログレ新刊には、踊り出してしまう以外にもうひとつ、小さな不安がありました。それはこのままではイチャイチャがインフレして付き合ってしまうのでは?ということです。

誤解のないように申し添えておきますと、プログレキリアス付き合ってるかもifは個人的にはめちゃくちゃ好きです。しかし、原作のプログレキリアスは前述の通り「こんなに好きなのに付き合ってない」感が保たれていてほしいし、好きだと言い切れない距離感が好ましいと思ってしまいます。

しかもプログレ6巻の時点で、ふたりはなんと全裸で抱き合う仲になってしまいました。キリアス本人は「誤解だ!」と言ってはいましたが、全裸で抱き合ったら次はセックスするくらいしかやることがないです。どうしよう!(?)

しかし今回のプログレキリアスは、全裸で抱き合う次の過激な接触は起こりませんでした。それどころか、いままでのインフレ具合が嘘のように、穏やかである意味中学生らしい恋模様が描かれていたのです。

多分過去一穏やかなプログレキリアス

キリアスが今回攻略するのは第七層。カジノで渦巻く陰謀とキャンペーンクエストの冒険が主な内容になります。
キリアスはごはんを食べたり、軽口を叩いたり、きれいな景色を見たり、一緒のベッドで眠ったり、周りの人々にからかわれたりします。
一応カジノの話とかキャンペーンクエストの話とかしてますが、個人的には6層よりはるかにキリアスしか出てきていない印象です。(6層は、フォールンエルフ急襲からボス戦までがちょっとごちゃっとしてたし長かった印象)

一方で、キリアスの関係性を試されるような大きなハプニングは起きません。主武器をなくしたりしないし、PKに殺されかけたりもしないし、コンビ解散を迫られることも、全裸で間違って抱き合っちゃうこともない。そこにあるのはふたりが当たり前になってしまった相手を大切に想う感情だけです。

カジノシティ・ウォルプータに行く道すがら、暗くなる前に街に辿り着きたいから定点狩りを切り上げようとキリトさんは言います。

アスナさんに「なんで?」と聞かれて「夕陽に照らされるウォルプータの街がとても綺麗だから」とは言い出せずにキリトさんは適当に誤魔化します。

ここ、とんでもなくないですか。

アスナさんに綺麗な景色を見せたら喜んでもらえるだろうなと考えて定点狩りを切り上げる。そんなことを、ソロで身勝手な己の強さにしか興味なかったビーターさんが自然に提案しているなんて。
相手の喜ぶ姿を想像して自分の行動が変容するの、愛でしかない。とってもよかったです。

街に着くとトレヴィの泉に似た噴水にアスナさんがコインを2枚投げるシーンがあります。
即物的なキリトさんは「何も2枚も投げなくても」とか言ってるのですが、なんでも本物のトレヴィの泉にはコインを投げる回数で叶う願いが変わるとされているそうです。

は!もしや……! トレヴィの泉に行ったことあるけど工事中でコインを投げられなかった私は、早速Googleで検索しました。以下、Wikipediaの引用です。

コイン1枚だと再びローマに来ることができ、2枚では大切な人と永遠に一緒にいることができ、3枚になると恋人や夫・妻と別れることができると言われる。 3枚の願いはキリスト教が離婚を禁止していたという歴史の名残りである。

2枚!!!!!!!!!!!!!!!!!
大切な人と永遠に一緒にいることができる……!!!!!!!!!!!!!!

アスナさん〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!
マジでこのまま結婚するんですか???そうなんか???
Google検索できないキリトさんに真意が伝わらないままなのめっちゃいいですね。照れ隠し。かわいいかわいいアスナさん。

このようにキリアスは決定的に好意の感情があることを言わないまま、精神的な結びつきをいっそう強固にしていきます。
シュガーリィデイズで「当時互いに特別な感情が既に存在していたとしても、頑なにそれを認めようとはしなかった」とキリトさんが懐古していたところのそのままの温度感。死人が出てしまいますね。

「コンビ解消の予定?ないけど……」とか呑気に言ってるいるけれど、あとたぶん一ヶ月後ちょいでコンビ解消しなきゃならなくなっちゃうことを我々は知っています。
キャンペーンクエストは作中時間であと2〜3週間で終わるだろうとキリトさんが予想してましたが、キリアスがキャンペーンクエストを終えたら心に深い傷を負ってしまうことを我々は知っています。

嵐の前の静けさという表現が的確なのかちょっと微妙ですが、プログレキリアス第七層(上)はいまは凪の状態だなと思います。
同衾や接触といったちょっとした(?)ハプニングがもはやハプニングではなく、当たり前のままで、ご飯を分け合ったり、軽口を叩きあったり、回復結晶をパスし合ったりして、互いへの想いが深化していくフェーズなのです。

尊いね(語彙)。

キリトさんは今回全体的にアスナさんを見ながら愛おしく思っている箇所が多くて、個人的にはあのアスナさんの後ろ姿を見つめている挿絵が優勝しています。

カワイイーーーーーッッッ

ゆなりんⅣ感想

実質セックスじゃん!!!!

いや、実質セックスだったよね?

いやー、冒頭からキリアスセックスしててめちゃくちゃ焦った。とんでもねえ官能体験リバイバルだった……。

闘うキリアスの《接続》が好きなので、う〜!とリアルに唸りながら読んでました。

思うところがちょいちょいあったので、Ⅲよりは大人しめですが感想を五月雨に書いていきます。

今回のやりとりでいちばん好きだったのはここですね。

ア「わたしを守る必要ないよ!」
キ「今の革装備じゃ範囲ダメを無傷で防ぐのは無理だ!」
ア「…うん」
キ(事実を事実として受け入れられるのがアスナの強さだ)キリット

エエ〜〜〜〜!!!!!

ユナリンのキリアス、精神の深い部分でナチュラルにいちゃつくからビックリしてしまう。そんな……いつの間にそんな関係になったんですか……??? UW200年が精神にまで影響を……??? ぴえん……。

キリトさんがムタシーナの《絞輪》の件を黙ってたことを怒られたのは良かった。ついでにUWに閉じ込められることをアスナさんに黙ってたことをちゃんと叱責されたのも良かった。
ユイちゃんが「心配するのもされるのも大事なコミュニケーションなんですよ」みたいなことを言っていて、アッこの作品ちゃんとこういう認識があったんだ!よかったー!て安心した。
以降はちゃんとしろよキリトさん!ステイシア神に誓ったんだからな!

かーはらさんの思想が一段階成熟したのかみんなが成長したのか知らんけど、まともなことを言ってる場面が増えて地味に嬉しいね。
キリトさんも学業に支障がない範囲をめちゃくちゃ強調するしね(ほんまかいなとも思うけど)。

インセクトのゲーム、ユウキがやってたよなというところでアスナさんが反応してしまったのを見て、無意識に手を握るキリトさん!!!!!!
「無意識に」ってところを五度見した……。
おまえ…………えらいやんけ…………フルーチェ食べるか?

あとムタシーナに《絞輪》されて苦しむアスナさんを見て改めて怒りが湧いてくるキリトさんも良かった。スゴーさんとかヴァサさんを思い出す。いつもいつもアスナさんを苦しめる相手に怒りが抑えられないキリトさん……。

キリトさんの誕生日についても触れられたからさすがになんかあるよなって思うけど、前回から1〜2日しか進んでなくてウケる。
誕生日、拗らせてるね〜!!キリトさんが拗らせてた期の話聞くとニコニコしてしまうな。

あとアスナさんとカムラさんの激重感情合戦死ぬほど浴びたいんだけど、いつもいつも短いな!?
SAO事件に巻き込まれずキリトさんにも出会わなかった、敷かれたレールの上を歩くもう1人の自分を見るようで苦しいアスナさんが見たいって100億回ゆったじゃん〜〜💫💫💫
樒明日はやく浴びさせてねよろしくね。
アスナさんが過去と未来について悩んでるのめちゃ良くて、今のアスナさんは自分で選んだ道と言いつつ自分で選びきれていない感もあるので、その辺うまいこと解消されたらいいなー。
キリトさんの隣を歩くために、キリトさんと同じ道を歩まなくてもいいって思ってるよわたしは。

今巻読んでて、やっぱりアスナさんとキリトさんの二人が「大切な友人の死」にどう向き合うかを描いてくれたらいいなーて改めて思った。

SAOって死の描写があんまりうまくないからキャラの死んだ感が薄くてそこが個人的には嫌なんだけど、わたしはキリトさんとアスナさんがさまざまな喪失を背負って生き続けてほしいから、二人がいまどういう風に友人の死と向き合っているのかは結構関心を持って見ていて。

アスナさんは怪我をしたところを消毒して絆創膏を貼るとか、そういうことができてる感じで、喪失の痛みをかかえながら、前を向けてるのかなって思うんですけど、一方キリトさんは、痛いところをずっと隠してなんならかさぶた剥がす感じがする。永遠に傷をいじり倒してグズグズにしていて、誰かから止められてもやめられない。

だから全然ユージオの死をいまいち整理できてなくて、そのせいでめちゃくちゃエオラインさんに動揺してしまっていて。でも彼がユージオとID的にもなんも繋がりなくて関係ない他人だってわかっちゃったから、絶対的な喪失の事実を突きつけられて泣いちゃったのかもしれん。

エオラインは多分さすがになんかもうちょっと正体あるんだろうけど、個人的にはこれくらいの距離感でいいんじゃねと思ったりする。

 

でもあれ!?
ロニエとティーゼ、もしかして生きてる風!???
いやまだワンチャンこれは二人の石像という説が残っていますが……。
もし本当に彼女たちがコールドスリープしてたんだとしたら、とことん物語に振り回されるキャラクターだな。

キリトとユージオのハーレム要員になったかと思ったらユージオは死んじゃうし、子孫がいるということは子供を産んでることが確定しているので、二人とも諦めなきゃいけないのにぐずぐずのままだったし。

その上なんかセルカ一人じゃ寂しいかな〜っていうメタ的な理由で一緒にコールドスリープしてたらグロすぎる。

お前らはちゃんと天命を全うしておけよ…。もしくはおばあちゃんの姿で石化しておいてくれ。

全体としてはおもろかったと思う。飽きずに読めたから。

余談だけどキリトさんが普通に高校生活送ってるの見るとビックリしてしまうな。ルーズベルト大統領……。

とあるキリアスクラスタのお気持ち表明

もやもやり。

TLが悲しみに包まれている。

土曜24時から地上波・WEBで放送される『ソードアート・オンライン WoU』。そのクライマックスにさしかかった19話を、わたしは数週間ぶりにリアタイしていた。なんとなくタイミングが合ったのがいちばんの理由だけど、そろそろこの辺でキリアスのあるシーンが観れるだろうと見当をつけていたからというのもある。

わたしを知っている人しか読まないだろうから無意味な気もするけど、いちおう自己紹介をしておくと、わたしはキリト×アスナのカップリングをこよなく愛するオタクです。アスナさんのモンペであり、キリトさんがえらいことをしたらビスケットをあげる係であります。

アリシゼーション編については「長いな…」という印象が先に来てしまい、素直に楽しめていない気がしなくもないけど、アリシ編に該当する原作小説は2回くらいは通して読んでいます(気に入ったところだけいっぱい読んでるからムラがある)。

要するにキリアスクラスタ・アリシ編はにわか勢による主観が存分に詰まった意見として、というかお気持ち表明として聞いてもらって構わないのですが、言わせてください。

普通カットするか………!!!!!???????

Aパートくらいで「あーもうそろそろキリトさんが『違うんだ!』って言い訳するシーンくるな〜……あれ!?もしかしてカットしたりする??いや、そんなまさか」と、視聴中に一人で立てたフラグが見事に回収されてしまいました。なんでや!なんでこのシーンをカットしたんや!

カットされたシーンとは、ざっくり説明すると二つの要素から成ります。

①キリトくん、変わってなかったんだねのシーン
キリトさんがアスナさんを姫抱っこして移動してたら落っことしてしまい、そのタイミングで「他の女の人とはな〜〜〜〜んにもなかった!ホントに!」と言い訳し、アスナさんが「キリトくん変わってないなあこんなに強くなったのに」とほにゃほにゃわらう(可愛い)

②キリアス、いままでの時間を埋め合わせるように言葉とキスを交わすのシーン
キリトさんがアスナさんに「こんなに頑張ってくれてありがとう」とお礼を言う。
「今はもう少し、わたしだけのキリトくんでいて」とアスナさん。ふたりで長い長いキスを交わす。夕暮れ空で交わすキスに、アインクラッド崩壊時でのキスを思い出し、別れの予感を匂わせる。

まさか②も消すとは………………。

いや、①もキリトさんのスーパーハイパー大復活!!!からの「キリトさんはなんにも変わってないし、神サマでも勇者でもないんだ」っていう、ALOからの流れを汲んだ非常にキリトさん性を表す重要なシーンだと思うんですけど、かーはらさんが解説で「ギャグっぽく」なってしまうと言ったように(血涙)(お前が書いたんやろ!)(キレ気味)まあ百歩譲ってアニメのキリトさんだと少々やりづらいかもなというシーンであったのかもしれません。

アニメキリトさんはキリトさんの中のカッコいい!!無双!!が全開フルパワーで描かれているので、あんまりかっこ悪いところを見せてくれないんですよね。原作では今も昔もわりとうだうだ悩んでたり変なこと考えていたりするんですが、アニメのキリトさんはモノローグがないためそういうところは削ぎ落とされてしまっている。まあそれはわかるんですが、それにしても……うんまあ文句は言いたいけどそこはまだいいです。百歩譲ってね!!!(血涙)

 

でも②はさあ、普通にめちゃくちゃ必要なシーンじゃない???
キリアスの民ということはぜんぜん抜きにできない超超主観的な意見になってしまいますが!!しかし!!!②は!!!!!!!
収束するUWの世界と崩壊するアインクラッドの世界を重ねて、その夕暮れのような美しい光景でキスをするふたりが、もうすぐ閉ざされてしまう世界の美しさを引き立たせるのではないのですか????????

以下ブチブチにキレていくと、まず現実世界でもUWでもキリトさんを助けるためにめっっっっちゃがんばってがんばってがんばって、ボロボロに傷ついて痛くて苦しくて、それでもキリトさんが守りたいものを守ると決めた神サマでもなんでもないひとりの少女が!!最愛の人がようやく起きて嬉しくて嬉しくてたまらないはずなのに、どこまでも状況を冷静に見れてしまい、喜びの言葉もグッと飲み込んで、敵の情報だけを端的に伝えているんですよ!!!???
いや、まずここまでのアスナさんの想いや頑張りをキリトさんが労わらないわけあるか????いや、ない(反語)。
キリトさんには本当にわたしはいつも文句ばかり言ってしまいますが、アスナさんにたいする献身的なまでの愛情だけはずっと一貫して信頼を置いているんです。彼のキャラクターとして一貫している柱と言ってもよい感情なわけです。
なのにここで②のシーンをなくしてしまったら、キリトさんはアスナさんに助けてもらうのもまあ当然のように受け入れている男に見えてしまうくない?????
「ありがとな、アスナ」「痛かっただろうに」この言葉があるだけでどれだけキリトさんがアスナさんを大切に思っているのか、人の痛みと苦しみがわかる子なのか表せるし、アスナさんはこの言葉だけでいままでの想いがすべて報われるじゃん。当然なわけないよ、あんな痛みも苦しみも。でもキリトさんのためだからがんばれたんだよね。
あとこの流れがないと菊岡さんの言ったことについて報・連・相もろくにできないのかキリトさんお前は……って思っちゃうじゃん!
まずキリアスがキスをして、別れを感じさせるから、ああ、またこの男は自分を犠牲にしてまたアスナさんを守ろうとしてるんだねって切なくなるんじゃん。丸々カットされたらアスナさんを単純に信用していないように見えちゃうじゃん!?
そういうキリトさんの自己犠牲をテレパシーで察したアスナさんがコツコツ歩いてキリトさんを助けにきてくれたら、じゃあアスナさんのことは誰が助けてあげるんですか!!??????

はあアスナさんのモンペなので本当におこなんだけど、アスナさんへのご褒美が少なすぎるマジで。ホントーーーーにここまでご褒美なかったらアスナさんマジで菩薩になるぞ?????いいのか??????いや、そういうことじゃなくて。

なんで恋人ではないシノンのキスはしっかり描いておいて、しかもそれをアスナさんはとがめもしなかったのに、アスナさんには何にも与えてくれないんですか???
アスナさんのこと軽んじ過ぎではないですかね。アスナさんが現実世界で菊岡さんのやり方にキレて首締めたり戦場で苛烈に闘ったりして、ここまで強い感情をもって行動したのかってぜんぶぜんぶキリトさんを取り戻したかったからじゃん。
アスナさんは神様じゃなくて、菩薩でもなくて、キリトさんとふたりでおばあちゃんになっても隣にいるために、いまをがんばるひとりの少女なんだよ。だからこそ「いまはもう少し、わたしだけのキリトくんでいて」なんじゃん。あれはアスナさんがこの戦場で唯一見せたわがままで、本当の気持ちなんじゃ〜ん!あのセリフにアスナさんの「女の子」が詰まってるんだよ。だから絶対にそこを、アスナさんを描く上で軽んじないで欲しかった。
アスナさんはキリトさんのためにいろんなことを耐えてきたけど、ほんとうは甘えん坊で寂しがり屋なんだよ……お前がいっとったんやぞキリトさん!!!(あとかーはられき!!!!!ていうかお前が書いたんやぞ!!!!!!!)

このワンシーンをカットしたという、それだけで制作サイドの二人の解釈やこのシーンの認識の差をまざまざと見せつけられてしまった。
マジでもしかして監督アスナさん好きじゃないな??て思ってしまうんだけど、いうて伊藤監督もアスナさんのことそこまで好きじゃないと言っていた記憶があるので(ソースはわすれた)、単純にキャラクターを掴み感情を描く技量の差でしょうか。いやもう放送されてしまったし、どうしようもないんだけど、わたしはアスナさんのモンペとしてアスナさんのキャラクターや頑張りを、そしてこの物語を描くのに必要不可欠だと思っていたキリトさんとアスナさんの二人のこれまでの軌跡を関係性を、アニメ制作サイドが軽んじていたことがわかってしまってはああ〜なんなんやと思ってしまった。
一気に気持ちが離れてしまったというか……。

アニメ公式さまへ
もしプログレアニメをやる的な発想がおありでしたら、頼むからそのキャラクター認識を全部改めてつくって欲しい……そしたら円盤買うので….

以上、お気持ち表明でした。。。。。